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高岡市郊外の臨済宗のお寺国泰寺(こくたいじ)では毎年6月2・3日の2日間、開山忌(かいざんき)が催されます。これはお寺の開山の祖である慈雲妙意禅師(1274〜1345)の命日に行われる厳かな法要ですが、ユニークなのは、今では時代劇の中でしかお目にかかれないような、深編笠(ふかあみがさ)をかぶった虚無僧(こむそう)が日本全国から数十人も集い、尺八を奏でるのです。
客寮から開山堂までの境内を、国泰寺の僧侶と虚無僧が行列で歩き、開山堂で読経に和して尺八を奏で、また客寮まで戻ります。尺八の音に全山が包まれます。当ブログでの昨年の報告はこちら。どなたでも参詣が可能です。
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守山城址にある平和観音は、世界平和を願って故佐賀徳太郎氏が昭和45年に建立されたものです。毎年、この観音像の前で二上山観光協会(会長:北世七雄氏)が中心になって関係者が集って「平和観音まつり」が行われてきました。
例年5月8日に行われていたものですが、高岡民謡連合保存会が以前から「昭和の日」に因んで観音様に開催してきた「高岡民謡歌と踊りの御奉納」に合わせ、ことしから4月29日に両方をコラボして実施することになりました。
八重桜咲き競う城山(守山城址)の平和観音前では、午前10時30分から伏木一宮正法寺住職の道前師の読経で供養が行われ、11時からは民謡保存連合会(山口豊次専務理事)の皆さんが35曲の民謡を奉納しました。行楽に訪れた人々も思わず立ち止まり、しばし民謡に見とれていました。
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4月23日、二上射水神社の恒例の築山行事が執り行われました。この築山行事は古代信仰の形をよく残しているということで富山県の無形民俗文化財の指定を受けています。
拝殿における神事のあと行事が始まります。まず、先頭の源太夫獅子が露払いをしながら行列を先導し、神旗がこれに続きます。
そのあとを神職、御幣ドン、太刀持ちなどが続き、さらに院内社、二上大神、日吉社の神輿が舟に乗って巡行します。
大鳥居まで行ったあと、いよいよ築山の前での神事が始まります。
築山は、一番高いところに屋根に乗った天狗が斧をかざして鎮座し、四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)がこれを守護する形となっており、天上の神をお迎えする臨時の祭壇として築かれるものです。ちなみに、これに車輪をつけて動かしたスタイルが、高岡御車山の原初のすがたではないかと考えられています。
しかし、こうして築かれた祭壇も、その日のうちに(厳密にいえば午後4時までに)解体してしまわなくてはなりません。というのは、そうしないと二上山に祀られていながら、祭りに招待されなくて機嫌を損ねた悪王子の神に取りつかれて、その年は凶作になるとされているからです。クワバラ、クワバラ・・・。
(RN)