高岡から始まる城端線の旅!レトロな列車で行くノスタルジックな景色と沿線スポット

高岡駅から南へのびる線路、城端線。

富山県で初めて開通した路線がこの城端線(当時は中越鉄道)だったって、ご存知ですか?


今もレトロな気動車が走るこの路線ですが、JR西日本からあいの風とやま鉄道に移管が決まっています。

燃費が良くて、速くて、乗り心地もいい。そんな新型車両の導入も発表されて、少しずつこのローカル線も変わっていきます。


国鉄時代からのディーゼル車が走るのもあと数年!?

この景色がなくなる前に、乗りに行きませんか。

  • 更新日掲載日 :2025.09.15
  • ライターライター:攸永 あおい
 高岡から始まる城端線の旅!レトロな列車で行くノスタルジックな景色と沿線スポット

始まりの高岡駅

旅の始まりは高岡駅。

城端線の起点駅であり、あいの風とやま鉄道や氷見線、万葉線も乗り入れるターミナル駅です。

北陸新幹線が新高岡駅にやってくる前は、大阪や名古屋、東京方面…と、たくさんの特急列車が発着する賑やかな駅でした。

現在は、地元の人々の通勤・通学や休日のお出かけに加え、観光客の利用にも応える近郊路線の要として活躍しています。


乗車する城端線は非電化区間。レトロ感ただようタラコ色のかわいい車両で出発です!

立ち寄りスポット

高岡駅周辺にはたくさん見どころがありますが、筆者的なお気に入りは「金屋町」に残る古い家並み。

石畳が敷かれた道と昔ながらの家々が織りなす景色は風情たっぷり。

新しくて古い新高岡駅

高岡市の市街地を走っていく列車は家々の間を抜けて、最初に停車するのは、新高岡駅。

新幹線が高岡に通るようになった平成27年に開業した、城端線の中で最も新しい駅です。


一番新しい駅である新高岡駅。
実は、現在の新高岡駅から200mほどしか離れていない場所に、明治30年の城端線開通と同時に高岡駅の仮駅として開業した「黒田駅」がありました。
明治時代のわずかな期間、高岡の玄関口だった黒田駅のすぐそばに、再び新幹線駅として新高岡駅が誕生するなんて、エモい偶然だと思いませんか。

古い線路が残る二塚駅

新高岡駅を過ぎると車窓は大きく開けて、田園風景が広がるようになります。


まもなく停車するのが二塚駅。

大正時代に建てられたとてもレトロな駅舎が残る駅です。


二塚駅を出発したら、進行方向左側の車窓にご注目。

今では雑草に隠れてしまいそうな線路が分岐していきます。


これはかつて使われていた、中越パルプ二塚工場までの引き込み線。

平成27年で廃線してしまった貨物線が今もそのまま残されています。


田園の中の林駅

春は水鏡、夏は青々と茂る稲、秋は黄金色、冬は雪化粧。車窓には田んぼが織りなす美しい車窓が広がります。

林駅周辺は高岡市内でも水稲の収量が多い地区。四季折々の表情を見せる風景は一期一会です。

木造駅舎が見守る戸出駅

戸出駅に近づくと、また民家や工場が増えてきて、賑やかな雰囲気になります。


戸出駅は高岡市内最後の駅。

レトロな木製の駅名看板が掲げられた駅は明治29年建築。富山県に残る駅舎の中でも最も古いものの1つと言われます。

高校が近くにあることもあり、たくさんの生徒が通学に使う活気ある駅。


古い街道沿いには商店街があり、7月には「戸出七夕まつり」で賑わいます。

次の列車が来るまで散策するのも面白そう。


立ち寄りスポット

戸出ジェラート

戸出駅を利用するなら行ってほしいのが、戸出ジェラート。


城端線を盛り上げたいとの思いを持つ店主さんが手掛ける、絶品ジェラートが食べられるお店です。

次の列車が来るまでの休憩がてら立ち寄ってみて。

戸出ジェラート

砺波市(砺波駅)

次の油田駅からは砺波市に入ります。

砺波市と言えば、やっぱりチューリップが有名。

5月のGWには全国からたくさんの来場者が集まる、となみチューリップフェアで賑わいます。


チューリップ公園の一角に保存されているのが、「中越弁慶号」と呼ばれる機関車です。

これは、砺波出身の大矢四郎兵衛が私財を投じて設立した中越鉄道が、今の城端線を開通させた当初から走っていたもの。

明治時代の機関車は、今ではほとんど現存しておらず、とても貴重です。


南砺市(福野駅・城端駅)

  • 実際に使われる転車台の様子(小樽市総合博物館)


砺波駅を過ぎるころには車窓から望む山々の姿が大きくなって、随分進んできたんだなぁと実感。

列車は砺波市から南砺市に入り、いよいよ終点が近づいてきます。


南砺市に入って2つ目の駅。福野駅の駅舎も戸出駅と同じくとても古い駅舎が残っています。

この駅が城端線の開業当初の終着駅でした。


そして、今は城端駅で線路は途切れます。

ここまで頑張ってくれたレトロディーゼル車と年季の入った木造駅舎の組み合わせがとても旅情を誘います。


城端駅には、明治時代から昭和44年まで使われていた転車台のあとが残ります。

蒸気機関車が走っていたころは、ここを使って進行方向を変えていました。

使われなくなってから土砂に埋められていたのですが、令和2年に終着駅のシンボルとして有志により掘り出され、キバナコスモスが植えられました。




城端駅周辺には古い風情がある町並みが残っています。


一番の見どころは、由緒ある善徳寺。

浄土真宗の大きな勢力を誇ったお寺として、歴史的に深いかかわりがある高岡市伏木の勝興寺と合わせて訪れると面白いです。


合わせて訪れたい

勝興寺

高岡市伏木にある浄土真宗のお寺。
貴重な文化財を数多く所蔵しており、令和4年には「本堂」と「大広間および式台」が国宝に指定されました。
歴史と格式を感じられる、必訪スポット。

勝興寺

城端線乗車におすすめのチケット

城端線を楽しむときに便利でお得なチケットをご紹介。


とやま周遊2dayパス

富山県内を鉄道で巡る方にぴったりのチケット。

城端線だけでなく、氷見線や万葉線、富山市の一部の鉄道も2日間乗り放題になる。





北陸おでかけtabiwaパス

北陸エリア自由周遊区間内の普通列車が1日乗り放題。

のんびり鉄道に乗る旅がしたい方におすすめ。





青春18きっぷ・秋の乗り放題パス

言わずと知れたJRの乗り放題チケット。

JRの普通列車や快速列車のみ乗車可能なので、あいの風とやま鉄道に乗車できない点に注意。




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