富山県西部と岐阜県飛騨地域が連携して広域観光を推進する「越中飛騨観光圏協議会」は11月17日（土）から、世界遺産の五箇山（富山県南砺市）と白川郷（岐阜県白川村）の合掌造り集落を経由して、富山県高岡市と岐阜県高山両市を結ぶ高速バスの実験運行を始めます。（→くわしくはこちら ）

【目的】
　2年余り先の2014年度（平成26年度）末の北陸新幹線開業をにらみ、移動の足を持たない来訪者が次の目的地へスムーズに向かえるように、広域観光を楽しめる二次交通を充実させるために、車が利用しづらい冬の観光客のバス需要を調べるとともに、圏域内の回遊性の向上を図るもので、北陸新幹線開業時に定期化されることを目指します。

【概要】
　来年3月末までの土・日と祝日に（年末年始の12月29日〜1月6日は除く）、加越能バス（高岡市）と濃飛乗合自動車（高山市）が共同で、往復二便を運行します。ＪＲ高岡駅前とＪＲ高山駅前を発着点として、東海北陸道などを使い、五箇山（菅沼集落付近）と白川郷（荻町集落付近）に停車し、観光してもらうために途中下車が一回できます。

【五箇山シャトルバス】
　同時期に五箇山地区で、南砺（なんと）市が菅沼（すがぬま）と相倉（あいのくら）の両集落をつなぐシャトルバスを一日6便運行していますので、高速バスを五箇山（菅沼）で下車してシャトルバスに乗り継げば、世界文化遺産の合掌造り集落めぐりを楽しむことができます。

【運賃】
　高速バスの運賃（大人）は高岡/高山間片道4,000円。高岡/五箇山間2,000円。高岡/白川郷間2,500円。五箇山シャトルバスは菅沼/相倉間500円。

【所要時間】
　高速バスの所要時間は高岡/高山間2時間20分。高岡/五箇山間55分。高岡/白川郷間1時間20分。五箇山シャトルバスは菅沼/相倉間17分。

【現状との比較】
　現在は高岡/高山間の直通バスはありませんが、高岡/五箇山/白川郷間を加越能バスが一日4往復、白川郷/高山間を濃飛乗合自動車が平日6往復、土曜・休日7往復、走らせています。ただし、高岡/五箇山/白川郷間のバスは高速道路は使用しないで、高岡/砺波/福光（ふくみつ）/城端（じょうはな）を経由して、五箇山集落内で4か所、白川郷内でも3か所停車するので、高岡/白川郷間が約2時間40分もかかります。今回始まる高速バスの2倍の時間がかかっています。高速バスは五箇山集落内は走りませんが、五箇山シャトルバスを利用すれば、世界文化遺産の合掌造り集落めぐりを楽しむことができます。北陸新幹線開業時に定期運行化されるといいですね。

（SH）